サイクリストが見た、世界の自転車まちづくり・地域づくり
台湾でブームの台湾一周サイクリング「環島」2
2024年10月28日
台湾の観光スポットとして有名なのは「夜市」です。屋台をはしごして、B級グルメを食べ歩くのが楽しいです。
台湾の西海岸は、大きな街が続くので、各街で夜市が開催されていて、毎日夜市で夕食を食べていました。
環島一号線の最高地点は、台湾最南端に近い標高460mの寿峠です。「寿峠」というのは、いかにも日本的な名前ですが、やはり日本が台湾を占領していた時代に日本人が付けたもののだそうです。峠には自転車の休憩所がありました。環島一号線沿いには、このような休憩所が122ヶ所設けられているそうです。
東海岸に入ると景色は荒々しいものに一変します。
東海岸では比較的大きな街、台東にある台東森林公園内には琵琶湖があります。湖というより池です。
公園には、タンデムの電動アシストレンタサイクルがあり、多くの方がそれで公園内を走られていました。
東海岸の東里から玉里にかけては、鉄道の旧線跡がサイクリングロードになっています。
旧東里駅舎が自転車の休憩所となっていました。駅の前で両手を挙げているおじさんは、駅舎の中にあるカフェの店主で、自転車で行くとやたら歓迎していただけ、コーヒーをタダで飲ませていただきました。
他にも、食道で昼食を食べていたら、隣のテーブルの方々から声をかけられ、一緒に食事をし、その方々が頼まれていた料理もいただいたこともありました。人の良さも台湾のいいところです。
途中、環島一周ツアーに参加している人々にも会いました。ガイドが先導して走るのではなく、参加者だけで走り、それにサポートカーが付くという形でした。
参加者の方は、「アメリカから来た」と言われていましたが、中国語を話されていたので、アメリカにお住まいの中国系の方々のようでした。
花蓮県の太魯閣(タロコ)渓谷は、切り立った渓谷の景色が素晴らしいところです。断崖前壁を削って作られたクルマの旧道が遊歩道になっていて、自転車も走れます。ただし、2024年4月に発生した台湾東部沖地震で壊滅的な打撃を受け、残念ながら現在無期限の閉鎖となっています。台湾東部は観光が基盤産業になっているので、地元経済への影響も計り知れません。
ゴールの台北から60kmほど手前には、鉄道の旧線のトンネルがサイクリングロードになっているところがあります。2.5kmもあるので、抜けるのにかなり時間がかかります。
そして、台北市内の松山駅前にあるモニュメント前でゴールとなります。
モニュメントの上で自転車に乗っているのは、台湾の観光キャラクター「喔熊(Oh!Bear)」で台湾のあちこちで見かけます。