サイクリストが見た、世界の自転車まちづくり・地域づくり
坂の街でも自転車利用が進むサンフランシスコ
2024年12月22日
サンフランシスコは観光地として有名なだけでなく、シリコンバレーにも近いため平均所得が高く、アメリカのみならず世界的にも新しい文化の創造で最先端を行く街のひとつです。ですので、坂が多いにもかかわらず、自転車はよく使われています。また、半島の先で土地が限られるため、比較的コンパクトなまちづくりが進み、自転車でも割合暮らしやすい街となっています。そんなサンフランシスコの街を自転車で走り回ってみました。
いくつも丘が連なる場所に無理矢理碁盤の目の道が整備されているので、あちらこちらに急勾配の坂があります。
中にはこんな坂も。勾配は20%くらいあるでしょうか。クルマを道に平行に停めるとずり下がってしまうので、皆道に垂直方向に停めています。
夕方帰宅するサイクリスト達。日本のようなママチャリ文化はないので、自転車に乗る人はロードバイクで飛ばしている人か、シェアサイクルの人のどちらかが多いです。
サンフランシスコ市交通局が公開しているサンフランシスコ自転車ネットワークマップを見ると、市内にかなり自転車レーン・自転車道が整備されていることがわかります。
次の写真は、街の中心部から、半島の北端にある観光スポットとして知られたフィッシャーマンズワーフにかけて、海岸沿いに整備されたThe Wiggleと呼ばれる自転車レーンです。クルマの車線とは、バッファとポールで分離されていて走りやすいです。海岸沿いは平坦なので自転車で楽に移動でき、市内でも特に自転車が多い道です。塔のある建物はフェリー・ビルディング・マーケットプレイス。かつてのフェリーターミナルを改装し、レストランや土産物店などが軒を連ねています。
歩行者が自転車レーンを横断するところには、自転車レーンにも横断歩道があり、歩行者に自転車への注意を促す「←LOOK→」の表示があります。
交差点では、「STOP」の表示と、道を横断する自転車の待機場所が設けられています。
海岸沿いで広い遊歩道があるところは、自転車も通っていいようですが、「歩行者に譲れ」の表示があります。
次は、街の中心部の自転車レーンです。やはりバッファとポールでクルマの車線と区切られています。
交差点にもクルマに注意を促すため、大きな自転車マークが描かれています。
やや見にくいですが、写真上の緑が点灯中の信号は、自転車用で自転車マークになっています。
自転車用の案内標識もありました。
一部自転車レーンが歩道上に設けられているところもありました。
シェアサイクルは、いくつかの会社が市内で展開しており、走っているのも良く見かけます。
電動キックボードのシェアリングもありました。
次の写真は、ゴースト・バイクと呼ばれるもので、欧米で時々見かけます。自転車事故で亡くなられた方の事故現場に、追悼とさらなる事故が起こらないよう注意を促すため、白く塗られた自転車が置かれています。
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